第三十回 能尚会


【日時】2023年9月2日(土)11:20開場/12:00開演(18:10終演予定)
【場所】観世能楽堂
【チケット】チケット発売日 6月8日(木)
SS席15,000円 S席12,000円 A席10,000円 B席7,000円
【お取り扱い】
電 話 03-3990-2048
メール t.naohiro0321@gmail.com
能尚会ホームページ nousyoukai.com
【主催】 一般社団法人 能尚会 武田尚浩 武田祥照

事前講座

【対面事前講座】能を見てみませんか?
今回上演の三曲をあらすじ・見どころを徹底仮説。心血を注いだ詳細な冊子付きです。使用予定の能面・能装束を間近でご覧いただくことができます。
● 8月11日(金・祝)14時~16時30分  【会場】ナチュラック飯田橋東口駅前店 四階大講義室B
● 8月22日(火)14時~16時30分  【会場】 練馬武田舞台(西武新宿線 鷺ノ宮駅より徒歩7分程度)
【参加費】 各回 2,000円 特別冊子付き
※チケットと同時購入の方は1,800円

【オンライン事前講座】ネットで能楽WS
尚浩家がコロナ禍で始めたオンライン講座、実演を交え、あらすじ・見どころを解説致します。見逃し配信も可能で当日まで何回でも見返すことが出来ます。
①養老・葵上編
7月31日(月)19時~20時30分
②鸚鵡小町編
8月21日(月)19時~20時30分
【参加費】2回で4,000円 特別冊子付き
※1回のみの参加の場合は2,500円

お申し込み
メール t.naohiro0321@gmail.com
ネットで能楽WS申し込みフォーム

あらすじ


養老 水波之伝

美濃の国養老の滝のあたりに霊水が湧き出たという情報が都に届き、雄略天皇は検分のため勅使(ワキ、ワキツレ)が派遣します。そこに老人(前シテ)と息子(ツレ)が登場し、孝行の徳によりその薬の水を発見、父親が若返ったことを物語り、水をくんで勅使にも捧げて立ち去ります。
すると天が光輝き音楽が聞こえ、楊柳観音(後ツレ)が登場して舞を舞い、続いて養老の山神 (後シテ)が現れ、不老長寿の泉の奇跡と御代を寿ぎめでたさを舞います。
今回は水波之伝という特殊演出により、間狂言が省略され通常登場しない後ツレが登場し、神仏習合と本地垂迹を表します。また後シテの舞も一層勇壮になります。

鸚鵡小町 杖三段之舞
陽成院は大変和歌を愛好しましたが、良い歌に出会うことが出来ないと嘆き、百歳になり乞食となった小野小町に歌を送って返歌を貰おうと新中納言行家(ワキ)を関寺に遣わします。関寺では小町(シテ)はみすぼらしい姿で登場し、自分の人生を回顧しています。
行家は小町に帝の歌「雲の上はありし昔に変らねど見し玉簾 (たまだれ) の内やゆかしき」を詠じ、返歌を求めます。小町は「ぞ」の一字が返歌だと述べ、驚く行家に「内ぞゆかしき」と一字をかえるだけの鸚鵡返 (おうむがえ) しという技だと教えます。そして和歌の道を語り、昔をしのぶ舞を舞います。
『鸚鵡小町』は『関寺小町』『檜垣 (ひがき) 』『姨捨 (おばすて) 』の三老女に次ぐ秘曲として、大変重く扱われます。
独立四十周年の節目にご宗家の特別のお許しを頂き、尚浩が披曲致します。

葵上
葵上(光源氏の正妻)は病気にかかり様々手を尽くしても回復しないため、物の怪の仕業だろうと左大臣の臣下の者(ワキツレ)が巫女(ツレ)の交霊術により原因を探ろうとします。この作品では葵上は舞台手前に置かれた装束により象徴的に表されます。
すると、六条御息所 (ろくじょうのみやすどころ)(前シテ) の生霊が登場し、涙ながらに光源氏の愛が冷めたことを嘆き、興奮に身をゆだねて葵上を打ち据え、賀茂の祭で葵上から屈辱を受けたその破れ車に乗せて連れ去ろうとします。
病状の急変に横川小聖 (よかわのこひじり) (ワキ)が招かれ、祈り始めると、鬼となった生霊(後シテ)が現れ、法力と争い、葵上を取り殺そうとするが、ついに屈服し、恨みの心を捨てて消えます。