第二六回 能尚会


【日時】2019年7月20日(土) 12:50開場/13:30開演
【場所】観世能楽堂
【チケット】正面指定席10,000円 自由席7,000円 学生席 3,000円(※30歳未満、通信課程を除く)

【ご案内】

今年も銀座SIXの観世能楽堂で、第26回能尚会を催しさせて頂きます。
能尚会は年に一度の我が家の主催の特別公演で、お家元を初め一流の方々にご出演頂き、私たち親子の特別な思い入れのある演目をご覧頂きます。

今回は尚浩、祥照による「砧(きぬた)」と、崇史の「船弁慶」、人間国宝・山本東次郎氏による狂言「千鳥」です。

親子で挑戦する「砧」は世阿弥が晩年に作り上げた名曲。世阿弥の到達点ともいえる自信作だそうで、多くの能楽師のあこがれの演目です。父は平成16年に初演し、今回二度目になり、「梓之出」という小書(特殊演出)つきでの上演です。
今回は特別な事情があり、父は「砧」を選曲致しました。
私の祖母・治子は、夫を44歳で亡くして私の父を女手ひとつで育てましたが、その祖母は一昨年90歳で亡くなりました。祖母は能楽師に嫁ぐ前から謡や仕舞いのお稽古をし、特にこの「砧」が大好きで、生前より自分にもしものことがあれば、お葬式の代わりに「砧」を手向けてほしいと言っていました。今回は三回忌にあたり、親子にて勤めさせて頂きます。
砧とは着物を丈夫にするために、木槌のようなもので布を叩いて丈夫にするもの。能
「砧」は夫が京都へ訴訟の為上京してしまい、三年あまり故郷に残された妻が主人公で、夫に恋しい気持ちが届くようにと中国の故事にならって砧を打ちます。しかし、帰郷しない夫に妻は絶望して亡くなります。夫が帰郷し、妻を弔うと、妻の幽霊があらわれて、夫の不義理をなじりますが、終には成仏出きるという内容です。
早くに未亡人になった祖母は、この妻にシンパシーを抱いていたのかもしれません。
この度は特別な思いで、親子で祖母に捧げます。

一方の「船弁慶」は250ほどある現行曲の中でも屈指の人気曲で、初めて能をご覧になる方にも見やすいオススメの演目です。
ドラマチックなストーリー展開な上に、前半は静御前の優雅な舞、後半は平知盛のアクロバティックな動きと両方楽しめる作品です。
ただ、その分、若手の能楽師とっては、二曲分舞うくらいの大変な演目とされています。弟・崇史は初めてこの曲に挑戦致します。

チケットお申し込み受付中です!

また今回も事前申し込みにて音声ガイドをお貸しいたします。
舞台の進行に合わせて、武田宗典さん、武田文志さんが生で解説を致しますので、初めて能をご覧になる方も安心してご覧いただけることと思います!
利用料1000円で、補償金が2000円になります。当日機器の返却の際に2000円をお返しさせて頂きます。
チケットと合わせてお申し込み頂ければと思います。