第五回樂之会「山姥」


【日時】2026年7月12日(日)13:30開場/14開演/16時45分終了予定
【場所】セルリアンタワー能楽堂
【チケット】全席指定正面8,000円 中正面・脇正面7,000円 チケット発売日4月27日(月)
お申し込み メール gakunokai0319@gmail.com 電話 03-3990-2048 お問い合わせフォーム

ご挨拶

いつもご支援ありがとうございます。
令和四年、自身の公演会として樂之会(がくのかい)を立ち上げました。名称の由来は『論語』の「これを知る者はこれを好む者に如かず。これを好む者はこれを楽しむ者に如かず」より名付けました。楽しむ者が知る者より好む者よりも重要であると言う意味です。この言葉の通り、私が憧れる方々は、人生の中で様々な障害があっても乗り越えていつまでも能に心を躍らせて続けていることに気付きました。私も役者として心躍る舞台を目指し、その舞台によりお客様の心も踊る様精進を重ねて参る所存です。

五回目の節目となる今回は、大曲「山姥」に挑戦いたします。
「山姥」は謡と舞の質・量ともに豊富で、シテの高度な技術が問われる難曲です。謡については、前場では独り舞台のような長大なシテの独白、さらに後半の登場時に深山幽谷を表現する難しい場面があります。謡の山場を越えると、山巡りの曲舞、立ち廻り、終曲部へと舞が続きます。これらを通じて山姥の存在感によって自然の偉大さやスケールの大きさを表現する必要があり、役者として目に見えない魅力を磨くことも求められます。そして何よりも体力が不可欠です。
「山姥」は、シテに心・技・体の三拍子すべてを要求する曲であり、五回目の節目にあたり、役者として大きな課題に挑戦いたします。
チラシの表紙には、私の謡曲仕舞教室に通われているプロカメラマン・小川氏が撮影された岐阜県冠山の写真を用いました。「山姥」の中で遊女が通る善光寺への行程は、乗り物を使えず徒歩で山越えをしなければならない険しい道ですが、その道こそ「弥陀来光の直路」であると謡われています。写真は山々が幾重にも重なり、その霞む先に阿弥陀如来の御姿が見えるかのようであり、今回の趣旨にふさわしいと考え選定いたしました。
また、仕舞・狂言の曲目も百鬼夜行をテーマにお願い申し上げました。
山階彌右衛門先生、人間国宝・大倉源次郎先生をはじめ、皆様方の御助力を賜りながら、大きな課題に挑戦いたします。
ご来場を心よりお待ち申し上げております。

仕舞


舎利 武田應秀 武田智継
地謡 林本大 武田友志 武田尚浩 角幸二郎

大江山 武田文志
鵜飼 武田友志
地謡 武田崇史 林本大 武田宗典 関根祥丸

狂言

簸屑 シテ(太郎冠者)野村太一郎 アド(主)深田博治 小アド(次郎冠者)飯田豪

仕舞

鵺 山階彌右衛門
地謡 関根祥丸 武田文志 坂口貴信 林本大

シテ(山姥)武田祥照
ツレ(遊女百萬山姥)武田崇史
ワキ(従者)大日方寛
アイ(所の者) 野村太一郎

笛  杉信太朗
小鼓 大倉源次郎
大鼓 亀井洋佑
太鼓 林雄一郎

後見 武田尚浩 山階彌右衛門
地謡 関根祥丸 武田宗典 武田文志 坂口貴信 岡久廣 角幸二郎

あらすじ

簸屑

簸屑(ひくず)とは穀類や茶を箕で振るった後に出る屑のこと。
主人は留守の間に太郎冠者に茶の簸屑を挽いておくように命じます。
太郎冠者は薄茶を挽きはじめますが、途中で寝入ってしまいます。別件で出かけていた次郎冠者は帰宅して、太郎冠者の眠気を覚ますために、相撲の話を仕方話で聞かせたり、舞を舞ったりしますが、太郎冠者の眠気は増すばかり。そこで次郎冠者は懲らしめようと太郎冠者に鬼の面をかぶせて・・・

山姥

山姥が山々を巡る様子を謡う女性芸能者・百万山姥(ツレ)の一行が善光寺を目指し山中を進んでいると、まだ昼間にも関わらず、にわかに日が暮れてしまいます。そこへ一人の女(前シテ)が現れ、宿を貸そうと申し出ます。女は百万山姥の謡を聴きたいと所望し、自分こそ真実の山姥だと明かします。恐れをなす一行に女は姿を消してしまいます。
その夜、山姥が真の姿を現し、その姿に肝を潰しつつ謡を謡う百万山姥に、山姥は、山廻りに生きて輪廻を逃れ得ぬ自らの姿を見せ山々の奥へと去って行きます。

事前講座「山姥」を楽しむために

当日13時〜13時30分/話し手 林本大/参加費1,000円