第一回樂之会 開催のお知らせ


第一回樂之会 武田祥照自主企画大阪公演

【日時】2022年12月3日(土)13:20開場/13時45分開演
【場所】杉江能楽堂(大阪・岸和田市)
【チケット】
特別席・事前講座付 10,000円 一般席 8,000円
オンライン観覧 4,000円(リアルタイム&アーカイブ配信) ほか
【事前講座】
参加費1500円(※特別席チケットには事前講座の料金は含まれています)
①当日直前の対面事前講座 12月3日@現地 13:00~13:20
②対面事前講座 11月19日(土)15:30~16:30 @国立能楽堂大講義室
③オンライン事前講座 11月11日(金)19:00~20:00(その後、見逃し配信あり)

第一回樂之会 チケット申込み&応援フォーム

【お取り扱い】
メール gakunokai0319@gmail.com 電話 03-3990-2048
【主催】 一般社団法人 能尚会


東京の能役者、
大阪・杉江能楽堂に恋をして夕映えのもと能を舞う


ご挨拶

 いつもご支援を賜り誠にありがとうございます。
 この度、自身の公演会として樂之会(がくのかい)を立ち上げることに致しました。
 名称の由来は『論語』の
 「これを知る者はこれを好む者に如かず。 
 これを好む者はこれを楽しむ者に如かず。」
より名付けました。楽しむ者が知る者よりも好む者よりも優れているという意味です。
 私のあこがれる方々はこの言葉の通り、人生の中で様々な障害があっても乗り越えていつまでも能に心を躍らせ続けておられることに気が付きました。私も役者として心躍る舞台をいつまでも目指し、その舞台によりお客様の心も躍るよう精進を重ねる所存です。

 第一回目は『井筒』を自然光の下で舞ってみたいという、ずっと温めていた夢に挑戦することに致しました。
 そもそも『井筒』は世阿弥の名曲で、能楽師のあこがれの一曲です。ただ、『井筒』には在原業平と井筒の女の恋物語を地謡と囃子だけで表現しシテは舞台中央でじっと座ったままの居グセという場面があり、現代の能楽堂では蛍光灯の明かりの下で変化に乏しい時間になってしまいます。ところが、野外で能が行われていた世阿弥の昔は居グセの間に日が傾いて能面の陰影が変わることで、里女から『伊勢物語』の世界の井筒の女へと変化しました。
 ぜひともそれを再現したいと思う中で、天井がガラス張りで中庭から日光が差し込む素晴らしい舞台・杉江能楽堂に出会いました。東京の私が大阪で自主公演をする関門は様々あります。それでも杉江能楽堂に一目ぼれして、初の自主企画公演の舞台に選びました。最高のロケーションで関西随一の皆様に助演を願い、夢への大きな挑戦をさせていただきます。
 何卒応援宜しくお願い申し上げます。

杉江能楽堂

国登録有形文化財。大正6年(1917年)に杉江櫻圀によって建てられた大阪府で最も古い能舞台。中庭の天井がガラスになっており、日が入り四季を感じ、能が野外で行われていた頃の趣きを感じられる。

井筒 あらすじ

『伊勢物語』が遠い昔になり、在原業平の邸宅は在原寺となって、それも荒れ果てた頃。旅僧(ワキ)が大和国在原寺を訪れると、里女(前シテ)が現れて在原業平の跡を弔う。旅僧の問いに、里女は、井筒で背を比べた幼馴染が大人になって結ばれたという業平の初恋を語る。そして自分がその女の霊であると明かし、井筒に消える。
夜になり旅僧の前に業平形見の装束を着た紀有常の娘(後シテ)が現れ、業平との思い出を舞うが、夜明けとともに消えてゆく。


第一回 樂之会

一 調

高砂  武田尚浩 中田弘美

仕 舞

小袖曽我  武田應秀 武田智継
笠之段   武田崇史
地謡 林本 大 笠田祐樹 武田祥照

鍾馗    山中雅志
隅田川   武田宗典
藤戸    林本 大
地謡 味方 玄 笠田祐樹 武田崇史

高安    武田尚浩
弱法師   味方 玄
地謡 山中雅志 笠田祐樹 武田宗典

ー休憩ー

能 井筒

シテ(里女・紀有常の娘) 武田祥照
ワキ(旅僧)福王知登
間(里人)善竹隆平

後見 武田尚浩 山中雅志

大鼓 山本哲也
小鼓 吉阪一郎
笛 杉 市和

地謡 味方 玄 林本 大 武田宗典 武田崇史